とあるweb屋の仕事術

10年以上現役のweb製作屋さん。web製作雑務全部やる。

会員登録フォームでメールアドレスを2回入力させるのどうなの問題。導入したら問い合わせが減った例

会員登録フォームでメールアドレスを2回入力させるのどうなの問題。導入したら問い合わせが減った例

会員登録フォームでたまーにある

メールアドレス間違え防止のためのフォーム、

ありますよね。

 

「確認用に再度メールアドレスをご入力ください」

 

というやつです。

メールアドレスを入力したすぐその下にあるやつですが、

これ意味なくない?というのが僕の長年の主張だったのですが、

それがくずれた話、実話です。

 

僕が確認用に再度メールアドレスを

入力させる意味がないとしていた理由としては

以下の3点。

 

  1. ユーザはコピペする
  2. コピペ禁止にしたらうざい、ユーザの操作を制限するべきではない
  3. そもそもメアド間違うユーザは再入力しても間違う

 

これらの理由から

webサイトやwebサービスのメールアドレスの

入力フォームはひとつにすべき、というのを

実装方針としてやっていました。

 

ところが受託で保守しているとあるB2Cのwebサイト、

リテラシーが低いユーザ層が多く、このロジックが

通用しませんでした。

 

会員登録時のフローとして以下のフローを採用していました。

 

  1. まずメールアドレスを入力して送信する
  2. 入力したメールアドレス宛に会員登録URLが届く
  3. そのほかの会員情報を入力して登録完了

 

このフロー、

「メールが届かない」という問い合わせが非常に多く、

運用側も対応に追われるという現象が起きました。

ほとんどが誤入力・スペルミスで

メールアドレスの入力間違いでした。

 

そういうこともあろうかと、

1番のメールアドレスの入力送信は、

空メールを送信してその送信元のメールアドレスに

会員登録URLを送るという導線・機能も用意していました。

 

ですが、これも通用せず。

リテラシーが低いユーザが多いため、

そもそも空メールが何かわからず利用されませんでした。

 

メールアドレスを最初に送信させる会員フローに

している理由は、無効なメールアドレスで登録させない

ようにするため、という意味があるためこのフローを

変えることは考えませんでした。

変えると、自動返信メールでのパスワードの再取得など

webサイトでの手続きなどで必要になるユーザへの連絡

ができなくなるためです。

 

クライアントと話し、メールアドレスを

2回入力させるフォームに改修すること

にしました。

 

2回入力させる以外にも

ユーザビリティ上あまりよしとされていない

以下の制限をフォームにかけることにしました。

 

  • 1度目のメールアドレス入力欄でのコピー操作を禁止する
  • 2度目のメールアドレス確認用の入力欄へのペーストを禁止する

 

コピーペスト禁止や右クリック禁止は、

ユーザの操作を制限するある意味ハック的な行為なので

webサイトではあまりよしとされていないと思いますが、

まずやってみようということで上記の実装を施しました。

 

この時点では疑心暗鬼で、

あんまり意味ないんじゃないかなぁ、と考えていました。

むしろ制限したことによる問い合わせやクレームがくるのでは、とも。

 

結果、問い合わせが減りました。

 

これはなかなか考えさせられました。

ユーザのリテラシーによる問題がでるということは

立ち上げ当初では予測不可能でしたし。

 

webサイトやwebサービスでは

この機能ならこういう実装がよいという

ある種、正解に近いような概念や思想、実装方針

がありますが、ユーザのリテラシーやユーザ層に

よってはアプローチの仕方を変えないとうまくいかない

事例もあるんだなという点で、非常に勉強になりました。

 

当たり前といえば当たり前ですが、

ユーザ層やリテラシーは、

運用・運営で非常に大きな課題になり、

サービスの指針・方針にも影響がある

重要な要素だなと改めて認識できた案件でした。

 

ということで、メールアドレス2回入力させる

フォームにはそういう背景もあったりするという

Tipsでした。